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乳房再建中の下着に求めること
乳房再建を経験された女性にインタビューを実施。シリコンインプラントでの再建手術中に求められる下着の機能についてご紹介します。
乳がんは女性の9人に1人が罹患すると言われるほど近年増加しており、自分が将来、乳がんと診断されたらどんな治療を選択するだろう、と健康なうちから考えておきたい病気の一つではないでしょうか? なぜなら女性にとって乳がんは、病気の治療と併せて、術後のアピアランスケア(外見の変化による苦痛を緩和するケア)も重要なテーマだからです。
かつては病気の根治のための切除が最優先されていましたが、近年では死亡率が同等であることが分かり、整容性(乳房の形を整えること)を考慮して手術範囲を限定した部分切除や、全摘後の乳房再建なども増えてきているそうです。(注1)
がん=切除ではなく、その後の生活をどのように送りたいかという患者さんの希望に合わせた治療の選択肢が増えてきていることは、私たち女性にとっての安心材料ですね。
患者さんがどんな治療の選択をしても、心地よい生活を送るサポートがしたい。それがメディキュアを開発した私たちの願いです。特に、近年術後の選択肢として増えてきている「乳房再建」中にも、下着に関するお悩みごとが発生しているのではないか、そんな疑問の下に、インプラント(シリコン製人工乳房)での再建手術を経験された方へのインタビューを行いました。(注2)
インプラントでの乳房再建においては、インプラントを入れる前に、ティッシュ・エキスパンダーという皮膚を拡張する器具を大胸筋の下に挿入し、その中に生理食塩水を段階的に注入していくことで、皮膚とその周辺組織を伸ばしていく、という工程があります。(注3)
経験者のお話によると、
「生理食塩水の入ったバストが重い!重いバストを肩周りの筋肉で支えていると肩こりにつながってしまうので、アンダーバスト部分で下着を固定し、バストを支える機能が必要」とのこと。また、
「生理食塩水の注入量を段階的に増やしていくので、バストが徐々に大きくなっていきます。そのため、バストを覆う部分は伸縮性の良い生地で作られていると、サイズの拡大に応じて下着を変える必要がないので、新しい下着を探す負担も軽減できる」とのこと。
しかし術後の胸はキズが残っている状態なので、ワイヤーの凹凸や縫い目があるものは刺激が強く、乳房再建中の体に適した機能的な下着はまだまだ少ないのが現状です。お話を伺った方も、ご自身で市販のものをカスタマイズされたそうです。メディキュアも肌のお悩みへの対応に加えて、再建など術後の生活に合わせた機能的な下着の開発を目指していくため、今後も患者さんの声を大事にしていきたいと考えています。
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