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普通分娩予定の方にも知ってほしい、緊急帝王切開への備え

2022年9月14日

近年4～5人の妊婦が経験する帝王切開。急な帝王切開が決まっても慌てないよう準備しておきたいポイントをお伝えします。

意外と多い、緊急帝王切開

出産件数に占める帝王切開の割合ってご存知でしょうか？厚生労働省から報告されている令和2年度の医療施設調査によると、一般病院と一般診療所を併せた帝王切開件数の割合はおよそ22％で、近年増加傾向にあります。4～５人に1人の経産婦が帝王切開を経験しているという現状ですが、計画的に帝王切開が行われる予定帝王切開の他、普通分娩の最中に胎児や母体の状態が悪化し、緊急帝王切開に切り替わる場合もあります。また、緊急帝王切開の件数が計画帝王切開の件数と同程度、もしくは上回る病院も多く、緊急帝王切開の適用が意外と多いといった事実もうかがえます。
急な帝王切開で準備ができていなかった、ということがないように、準備しておきたい心と体のケアについてご紹介します。

緊急帝王切開後は心が不安定になりがち

出産前後はホルモンの影響もあり、心が不安定になる方は多いのですが、帝王切開後特有の心の不安があるようです。
帝王切開術を受けた母親の精神面に関する研究報告によると、「麻酔の後の体を切られる感じが気持ち悪かった」といった手術に対する恐怖や、「子どもや夫に対して、“ちゃんと”産めなかった申し訳なさ」といった自責の念などが挙げられています。
特に緊急帝王切開の場合は、心の準備ができないまま手術せざるを得ないこともあり、それが心の不安につながっている可能性もあります。

特有の心の不安があることを事前に知っておくと、実際に帝王切開になり不安に感じた際も少しは客観的に考えられるかもしれません。不安になった際は、助産師や産科の先生、信頼できる人に相談して不安を解消しましょう。

肌にやさしい下着を用意しておくと安心

普通分娩の場合は、「お尻の下が痛くて座れない」という声をよく聞きます。一方、帝王切開ではそういった痛みはないものの、手術の傷の痛みがあります。
緊急帝王切開の場合は赤ちゃんを素早く取り出すために、縦に切開するケースが多いようです。そうすると問題になるのが、ショーツのゴムの圧迫による痛み。大きな傷ができてもゴムが当たらないように、傷跡をすっぽり包み込めるショーツを用意しておくと安心ですね。ゴムや縫い目がなく、肌当たりの優しいハイウエストタイプのショーツであれば、帝王切開後のケアはもちろん、お腹の冷え対策やリラックスタイムなどに活躍が期待できます。