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アデランス病院内ヘアサロン「こもれび」×「メディキュア」取材レポート

第1回「ヘアサロン こもれび」 大阪国際がんセンター店

私たちの想いは、ひとつ。病気と向き合う患者さまを支えるケアを。

2020年2月19日

私たちの想いは、ひとつ。病気と向き合う患者さまを支えるケアを。

取材にご協力いただいた「ヘアサロンこもれび」大阪国際がんセンター店 平山 和久店長

総合毛髪関連企業のトップランナー、株式会社アデランスは国内に32店舗(2020年1月末日時)の病院内ヘアサロンを直営展開しています。その一つである「ヘアサロンこもれび」大阪国際がんセンター店では、2017年からメディキュアの商品をご紹介いただいています。治療に向き合う患者さまのアピアランスケア(外見支援)と肌のセルフケアを支える、私たち2社の想いと取り組みをご紹介します。

アデランス病院内ヘアサロン「こもれび」にメディキュアの肌着を。

薄毛や脱毛に悩む男性向けウィッグの販売から事業をスタートした株式会社アデランス。社会貢献活動として「愛のチャリティ」(ケガや病気が原因でウィッグが必要な4歳から15歳までのお子さまに無償提供)を40年以上行ってきました。こうした活動を続けるなか、「病気で脱毛に向き合う患者さまに笑顔と心豊かな暮らしをお届けしたい」という想いが高まり、2002年9月より病院内ヘアサロンを展開。医療用ウィッグの相談をはじめ、患者さまのアピアランスケアを幅広くサポートしています。
「入院、通院中の患者さまから“病院内で相談できるのがありがたい”とお喜びの声をいただいております。以前から、術後や治療中の髪のお悩みだけでなく、肌トラブルのお悩みを聞くこともありました」と語る平山 和久店長。こうしたお声を受けて、「こもれび」でメディキュアの肌着を取り扱っていただくことに。アピアランスケアだけでなく肌のセルフケアまで幅広く患者さまにご提案できるようになって、「肌着を手にとってみたい」とサロンを訪ねる患者さまも少しずつ増えてきました。

前開きハーフトップなど5種類のメディキュア商品を展示販売。

前開きハーフトップなど5種類のメディキュア商品を展示販売。

治療もケアも、初めて。

「“フルウィッグ”を見たことも触ったこともないし、いつどこで選べばいいかわからない。
何もかも初めて、と戸惑われる患者さまがほとんどですね」と、平山店長。病院はこれまで治療中心の場でしたが、メーカーと連携してアピアランスやセルフケアに力を入れ、患者さまのQOL向上にも取り組むようになりました。とはいえ、術後や治療中にどんなアピアランスケアをすればいいか、どんな肌着を選べば日々を快適に過ごせるか、患者さまが知る機会はごく限られています。
さらに、病院の売店がコンビニに変わり、相談しながらケア用品を買える窓口が減っている現状もあります。「不安を抱える患者さまに安心できる情報を伝え、支える場所をつくりたい」。この想いこそ、私たち2社が手を取り合うきっかけとなりました。

「肌着はサイズが気になりますものね。試着できるのも当サロンならではのよさです」(女性スタッフ)。

「肌着はサイズが気になりますものね。試着できるのも当サロンならではのよさです」(女性スタッフ)。

ウィッグのカット、サイズ調整、メンテナンスまで細やかに対応。

「こもれび」では、一般的なヘアサロンメニューはもちろん、治療による脱毛やウィッグのご相談(フィッティング、カット調整、サイズ調整、メンテナンスなど)に対応しています。
「個人差がありますが、治療されるなかで体調が不安定になる方もいらっしゃいますので、ウィッグは治療前や早期にご相談されることをおすすめしています」と、平山店長。まず、ウィッグの「フィッティング(似合わせ)」では、ロング・ボブ・ショートから好みのスタイルを選びます。さらに、軽くしたり前下がりにしたりする「カット調整」や、パーマをかけてスタイルを整えることも可能です。難しいのは、サイズ調整。治療前に自髪がある状態に合わせてウィッグをカットしますが、治療中に髪が抜けるとウィッグのフィット感が変化することも。その際は、スタッフが針と糸で縫い合わせてフィット感を調整します。治療後に髪が伸びてウィッグがきつくなった場合も、再び調整が必要です。髪の状態や頭の丸みに合わせて手で細やかに調整するからこそ、つけ心地は快適。ここはスタッフの経験と腕の見せどころです。

「お悩みは患者さまそれぞれですから、少しでもお力になれれば」(平山店長)。

「お悩みは患者さまそれぞれですから、少しでもお力になれれば」(平山店長)。

クリーニングには専門的な技術を要するため、2週間ほど預けるケースも。「うちは、その場でウィッグのクリーニングができます。こまめにお手入れされたいときも気軽にご利用いただけるよう、価格はお手頃に。素早く細やかにメンテナンスできるところが、いいところです」と、平山店長は微笑みます。

刺激の少ないシャンプー剤の紹介や、頭皮の状態に合わせた脱毛後の頭皮ケアなどについて。平山店長は病院のセミナーで講演することも。

刺激の少ないシャンプー剤の紹介や、頭皮の状態に合わせた脱毛後の頭皮ケアなどについて。平山店長は病院のセミナーで講演することも。

外見に関するお悩みを、爪や眉までトータルにケア。

相談できるのは、髪のお悩みだけではありません。「こもれび」では、治療中のさまざまなお悩みに対する総合的なアピアランスケアを行っています。治療中に爪が割れやすい、黒くなるなどのトラブルがあるときは、爪の保護や再生を助ける保湿ケアをおすすめしています。また、治療中の方は一般的なネイル用品でも匂いに刺激を感じたり、爪を傷めたりすることもあるので、負担の少ないものも販売。治療中に眉が薄くなって気になる場合は、自然な印象になる眉の描き方もアドバイスしています。

サロンで取り扱っている刺激の少ないネイル用品。

サロンで取り扱っている刺激の少ないネイル用品。

豊富な経験をいかして、患者さまの心に寄り添うケアを。

スタッフは会社が開催する講習会などで専門的な知識を身につけ、症状や治療に合ったケアをご提案しています。「どんな段階を経て、髪は元に戻るの?」「自分でどうお手入れしたらいいの?」と心配される患者さまには、不安を和らげ、明るい気持ちになる言葉かけを。白髪染めが難しいときのお手入れや、髪の生えはじめに出やすいクセの処理など、豊富な経験に基づいたアドバイスも行っています。また、日や時間帯によって変化しやすい患者さまの体調に配慮し、予約の変更やキャンセルには柔軟に対応。「病気の事情から患者の精神状態まで理解してもらえるから、安心して任せられる」という患者さまや、「ここにきてよかったね」というご家族の声はスタッフの大きな励みになっています。

店内はバリアフリー。移動式理美容イスが導入され、車椅子からの移乗がしやすく、体への負担が少ないように配慮されている。

店内はバリアフリー。移動式理美容イスが導入され、車椅子からの移乗がしやすく、体への負担が少ないように配慮されている。

不安を言葉にすることで笑顔に。「自分を取り戻す場所」へ。

「入院、通院中の患者さまから“病院内で相談できるのがありがたい”とお喜びの声をいただいております。以前から、術後や治療中の髪のお悩みだけでなく、肌トラブルのお悩みを聞くこともありました」と語る平山店長。こうしたお声を受けて、「こもれび」でメディキュアの肌着を取り扱っていただくことに。アピアランスケアだけでなく肌のセルフケアまで幅広く患者さまにご提案できるようになって、「肌着を手にとってみたい」とサロンを訪ねる患者さまも少しずつ増えてきました。

「仕事に復帰できたよ、と報告に来てくださるお客さまの明るい顔や声が何よりの喜びですね」(平山店長)

「仕事に復帰できたよ、と報告に来てくださるお客さまの明るい顔や声が何よりの喜びですね」(平山店長)

アデランス「ヘアサロンこもれび」大阪国際がんセンター店

〒541-8567 大阪府大阪市中央区大手前3丁目1−69 1F
直通電話:06-6949-3001
営業時間:9:00-19:00(月〜金曜日)
シャンプー、カット、カラーリングなど通常のヘアサロンのサービスだけでなく、医療用ウィッグのご相談も承ります。
ウィッグ(かつら)のメーカー問わず、カットやサイズ調整など、ご相談に応じます。

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