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乳がん放射線治療時の肌のお悩み対策 ①

2020年7月15日

乳がん放射線治療時の肌のお悩み対策 ①

放射線治療中には肌トラブルが発生しやすく、スキンケアが大切です。 治療中、治療後のお悩み対策について、2回にわたりご紹介します。

近年、放射線治療を受ける患者さんの数は増加してきており、その中でも乳がんの患者さんの割合は約23%と、原発部位別の放射線治療症例で最多となっています。

乳房手術後の放射線治療においては、肌トラブルへの対策が大切です。治療を開始して3〜4週間ぐらいで、照射部位の皮膚が日焼けのように赤くなったり、ひりひりしたりといった症状が出ることがあります。個人差がありますが、重症化すると衣類が擦れて痛みが出たり、入浴で沁みたりと、日常生活にも負担が出てきます。そのため予防的ケアが大切です。放射線による肌トラブルを最小限に抑えるためには、治療の開始前(外来で治療を予定する部位にマークを付けたとき)から、医師や看護師の指導に従い、スキンケアを始めることが重要です。

放射線治療を経験した患者さんの声

乳がんの手術後に放射線治療を経験された患者さんの声をご紹介します。
「放射線の副作用で、硬い下着を着けると痒み、痛みが出た。一番ひどいときは脇部分に水ぶくれができて、つぶれて痛く、ブラジャーは着けられなかった。」(37歳女性)
「放射線治療が終わってから1週間ぐらいは痒みがあった。脇が赤黒く、皮がめくれてきた。」(48歳女性)
「風呂上り、痒くて布も当てられなかった。ピリピリ痒い。」(43歳女性)

原発部位別の放射線治療症例

肌トラブルの発症や悪化を防ぐためにできること

〇予防のために保湿を心がける。放射線治療の開始時点から、医師や看護師の指導に従い、スキンケアを始める。
〇症状の悪化を避けるため、照射される部位に直射日光が当たらないようにする。
〇照射部位に触れる衣類は、柔らかく、摩擦の少ないものを選ぶ。

原発部位別の放射線治療症例

放射線治療による肌トラブルの程度には個人差があり、軽い症状で済む方もいらっしゃれば、中には下着を身に着けることも困難な方もいらっしゃいます。次回の乳がん放射線治時の肌のお悩み対策②では、下着でできる肌のお悩み対策についてご紹介します。

参考文献:土井卓子 (2015) 『乳がんと言われたら読む本 治療・生活・食事・ケア』 株式会社蕗書房

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