もっともっと、メディキュア!
メディキュア開発ストーリー ③
「袖だけほしい!?」予想外の声から生まれたアーム・レッグカバー
医療の現場で「スキン-テア」対策として活用されているアーム・レッグカバー。開発のきっかけは、看護師さんからの驚きの一言でした。
肌に直接触れる素材の大切さ
メディキュアの低刺激インナーを開発するにあたって、大学病院の皮膚科に通院する患者さんに試着試験のご協力をいただきました。その際、普段着ている肌着について伺うと、肌トラブルを抱え皮膚科に通っていても、肌に直接触れる肌着の素材には、あまりこだわりをもっていないことを知りました。
試着試験では治療を継続しながら、低刺激インナーを1か月間着用していただいたところ、ご試着いただいた患者さんから、「肌着の刺激を感じなかった」というお声をいただきました。さらに臨床試験の結果として、皮膚症状の改善がみられる患者さんもいらっしゃり、開発者の私たちも正直驚きました。また同時に、皮膚疾患で悩む患者さんが、肌にやさしい肌着を着ることの大切さを再認識することになりました。
看護師さんからの意外なひと言
そんな背景のなかで発売した低刺激インナーですが、当初は思ったように売上が伸びませんでした。本当に着て欲しい人にはまだまだ知られていない。どうすれば届けることができるのか……。
そこで患者さんの治療や生活を第一線でサポートしている看護師の方々に、医療の現場で患者さんが本当に求めているものは何なのかをお聞きするため、全国の病院や学会へと足しげく通いました。ヒアリングを重ねるなか、ある看護師さんが「この袖だけ売ってくれませんか!」と私たちに声をかけてきました。
「スキン-テア」って?
「袖だけ売ってくれませんか!」の言葉に私たちは驚きました。話をよく聞くと、低刺激インナーの素材を使った腕や足をカバーできるものがあれば、高齢者のスキン-テア対策に最適なのではとのことでした。
「スキン-テア」
私たちにとって聞き慣れない言葉でした。
早速、調べてみると「スキン-テア」とは、皮膚裂傷のこと。とくに加齢や治療の副作用で、皮
膚が著しく脆弱になった状態の高齢者の肌は、少しの刺激でも簡単に裂けて、出血してしまうとありました。
看護師さんのアドバイスをもとに、低刺激インナーの素材でつくったアーム・レッグカバーのサンプルをつくりました。私たちは、これを持って病院や介護施設を訪問し、試着のお願いやヒアリングを重ねました。
そのなかで、介護の現場では、介助者が入居者の腕を握ったときに皮膚が裂けてしまったなど、高齢に伴う肌の弱さが思わぬトラブルを招いていることに気づかされました。
医療の現場と介護の現場に”心地よさ”を
医療や介護の現場では、「スキン-テア対策」は重要なテーマと考えられています。しかしまだ、一般にはスキン-テアは周知されてはいません。そのため介護施設では虐待と間違われるケースも多いと聞きます。
医療の現場でも、介護の現場でも、安心して生活が送れるように。これからも私たちは、アーム・レッグカバーのご紹介を通して、さらに多くの方々に心地よさをお届けしていきます。
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